
藤井工務店は間伐などの森林整備に携わる仕事を通じて社会貢献しています。
薪の知識
薪ストーブについて
昨今、環境への関心の高まりやライフスタイルの多様化などから薪ストーブの人気が高まっていますが、薪ストーブの知識もない人が薪ストーブを販売したり、設置したりする例を見かけます。薪ストーブの設置にあたっては、知識と技術を持った専門家に依頼したいものです。また、その後の薪に関してもちゃんとした知識を持って、薪ストーブと長く付き合い、環境に優しい快適な暮らしを手に入れたいものです。
薪ストーブと家づくり
○ 薪ストーブの選び方
薪ストーブにはその素材の違いから2つの種類に分類することができます。・ 鋳鉄
鋳鉄は溶かした鉄を型に流し込んで作られます。したがって、細かな細工を施すことができ、豊富なデザインで人気があります。様々なメーカーから選ぶことができます。
ただし、鋳物は素材としては脆いといった欠点があります。また、つきつけてボルト(ネジ)留めによって形作られることから、接合部分は鋼鉄のストーブほど強くなく、急激な温度上昇(冷却)や過度の高温はできるだけ避けた方がいいようです。気密性についても鋼鉄のストーブより劣ります。
・ 鋼鉄
デザイン的にはシンプルでそれほどのバリエーションはありませんが、鋳鉄に比べて強度があり、
高温や急激な温度変化に対する耐性は鋳鉄よりも優れています。
こうした素材の特徴を理解した上で、薪ストーブを選ぶことが必要です。そのためには、デザインもさることながら、どのような薪を燃やすのか、を考えることが大切になってきます。
一般に、スギ・ヒノキなどの針葉樹は燃えやすいため一気に温度が上昇します。一方、広葉樹の温度上昇は緩やかです。特に、ナラやケヤキなどはゆっくりじわじわ燃えます。
薪ストーブ愛好家の中には、「俺は薪にはこだわらない。スギでも建築廃材でも何でも燃やすんだ。」と言っている人がいます。それはそれで結構なのですが、そのためには、それにあった薪ストーブを選ばなければなりません。
逆に、私はナラやケヤキしか燃やさない、といったこだわり派はどんなストーブもOKでしょう。
要するに、薪ストーブを選択するときに、自分は薪ストーブとどのように付き合っていくのか、といった将来のイメージをしっかり持つ必要があります。
したがって、薪ストーブを選ぶときには、そういった事を的確にアドバイスしてくれる専門家をまず選ぶ必要があります。
○ 煙突
煙突は長くてまっすぐが基本です。長ければ、火力が安定します。まっすぐでないと、煙突掃除が大変です。また、壁に近づくところは2重煙突が必要になります。○ 家の設計
薪ストーブのある家は、薪ストーブの特徴、空気の流れ、薪ストーブのある日々の生活をしっかりイメージした上で設計する必要があります。「デザイン性に優れた」とは、格好良さではなく、機能性が最も大切です。ただ、こういったことを知っている建築家や工務店はそんなに多くないようです。
専門的知識を持った良心的な薪ストーブ屋さんのアドバイスを十分に設計に反映させることをお勧めします。
例えば、・ストーブはできるだけ低い位置に暖かい空気は上に上がっていきますので、ストーブはできるだけ低い位置に置くことが基本です。
また、ストーブ周辺は汚れることや薪の搬入なども考慮すれば、平入りの土間スペースを確保して、そこに置くのがいいかもしれませんよ。
・ 薪の保管墓所と薪ストーブまでの導線を確保
冬になると、薪運びの負担を感じる人は多いのではないでしょうか。だからこそ、薪の保管場所と薪ストーブまでの導線は大切です。風通しのいい薪の保管場所や運搬のしやすさを考え、それを設計に反映させる必要があるでしょう。
・ どうして吹き抜けをつくるの?
住宅雑誌を見ていると、薪ストーブのある家は必ずと言っていいほど吹き抜けになっています。そういった家では、暖気が家の2階に滞留して、なかなか1階の足下が暖まりません。天井に大きな扇風機が設置されている場合がよくありますが、効果はあまりないようですよ。逆に、吹き抜けにしなくても、2階は結構暖まりますよ。
○ 薪の選び方
樹木を伐採したとき、その重さの半分以上は水です。だから、伐採まもなく作られた薪を○○円/kgの価格で購入した場合、半分は水を買っていることになります。きれいな色をしている新鮮な薪を欲しがるユーザーさんが結構いますが、そんな薪はストーブにとってはいいことではありません。燃えにくいため、温度が上昇しにくいうえ、煙突内部にはドロドロの煤がこびり付き、さらに一層燃えにくくなります。薪は、2シーズン分をストックするのが理想的です。スペースのない方は少なくとも2年ものの薪を購入することをお勧めします。
○ 薪に含まれる水分と体積と重さとの関係
では、薪に含まれる水分と体積と重さとの関係はどのようになっているのでしょうか?木材の比重は樹種によって異なります。薪として最も人気のあるコナラを例に取りますと、以下のようになります。薪として人気のある樹種は一般的に比重は高いのですが、コナラは特に高く、
全乾比重(水分を全く含まない状態):約0.8g/cm3
1m3の全く水分を含んでいないコナラの重さ(一般的にはあり得ませんが)は800kg
一方、
・ 含水率20%程度の場合(ある程度乾燥した状態)では、
水の重量が800kg×0.2=160kg
全体重量は800kg+160kg=960kg
・ 含水率100%の場合(伐採直後の状態)では、
水の重量が800kg×1.0=800kg
全体重量は800kg+800kg=1600kg
となります。
薪に含まれる水の重さはかなりあることが分かります。
